ブリーチ毛に酸性ストレートはできる?
「断られる」理由と「できる条件」を解説
「ブリーチでハイトーンカラーを楽しんでいるけど、髪のクセや広がりも気になる…」
- 「ブリーチ毛だから、縮毛矯正やストレートを 断られてしまった …」
このように、ブリーチ毛のダメージとクセの両方に悩んでいる方は非常に多いです。 結論から言うと、「酸性ストレート」であれば、ブリーチ毛にも施術できる 可能性 があります。
ただし、それは髪の状態に関する厳しい「条件」 をクリアした場合に限られます。 なぜなら、ブリーチ毛への施術は、美容師にとって 「最高難易度」とも言われ、深刻な失敗(ビビり毛)と隣り合わせの施術だからです。
この記事では、まず1分動画で「施術できる条件」をご覧いただき、その後、サロンの視点から、「なぜ断られるケースが多いのか」 そして 「施術できる条件の深掘り」を詳しく解説します。
1. 動画で1分!「ブリーチ毛に酸性ストレートができる条件」
まずは、ブリーチ毛への酸性ストレート施術の「条件」と「リスク」を1分でまとめた動画をご覧ください。 この記事は、この動画の内容をさらに深く掘り下げた「詳細解説」となります。
2. なぜブリーチ毛への施術は「危険(=断られる理由)」なのか?
動画でも「空洞化した髪の毛」として解説されていたように、ブリーチを重ねた髪は、内部のタンパク質や栄養分が流出し、スカスカの状態(ポーラスヘア)になっていることがあります。 例えるなら、髪の「体力(HP)」が大きく低下している状態です。
この髪に、たとえ「優しい」とされる酸性ストレートの薬剤や熱を加えたとしても、髪が耐えきれず、薬剤や熱が過剰に反応してしまうリスクがあります。 これが、ゴムのように伸びたり、チリチリになったりする「ビビり毛」の一因です。
(※ビビり毛になってしまった場合の対処法については、こちらの記事でも詳しく解説しています。)
3.【深掘り解説】施術できるための「3つの重要な条件」
ブリーチ毛に酸性ストレートを施術するには、動画で示された以下の「条件」をクリアしている必要があります。
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条件①:髪に「最低限の体力」が残っていること
動画では「中程度のダメージまで」と解説されていました。 具体的には、髪を濡らして指で引っ張った時に、ゴムのようにビヨーンと伸びてしまわないことが最低条件です。もしゴムのように伸びる状態であれば、髪の体力(HP)は施術が困難な状態であり、ストレート施術は推奨できません。
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条件②:美容師による「正確な毛髪診断」が行われること
これが非常に重要なポイントです。美容師は、お客様の髪の「体力」を正確に見極める必要があります。 そのために、動画でもあったように、カウンセリングで以下の「施術履歴」を正確にお伺いします。
- ブリーチの回数(ハイライトやインナーカラーも含む)
- 黒染めやセルフカラーの履歴
- 過去の縮毛矯正や酸熱トリートメントの履歴
- ご自宅でのヘアアイロンの毎日の使用頻度や温度
これらの情報に基づき、必要であれば「毛束テスト」(目立たない部分の髪を少量取り、薬剤の反応を試すテスト)を行い、施術が可能かどうかを最終判断します。
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条件③:サロン(美容師)が「高難易度技術」に対応できること
もし施術が可能と判断されても、健康な髪と同じ施術は避けるべきです。 動画の「温度を抑えて慎重に行う」の言葉通り、
- 髪の状態を補強する「処理剤(トリートメント)」の使用
- ダメージレベルに合わせた「薬剤の精密な調合」
- 髪のタンパク質を変性させない「アイロンの低温管理」
など、すべての工程をオーダーメイドで組み立てる、繊細かつ高難易度な技術が求められます。
4.【重要】セルフ施術は絶対に避けてください
動画の最後にも警告があった通り、ブリーチ毛への施術は非常に繊細です。 市販のセルフストレート剤などをご自身の判断で使用することは、取り返しのつかない失敗(ビビり毛や断毛)につながるリスクが非常に高い行為です。強く避けることをお勧めします。
5. ブリーチ毛×酸性ストレートの「よくあるご質問」
Q. ブリーチ毛だと、値段(料金)は高くなりますか?
A. はい、高くなるケースがほとんどです。 通常の酸性ストレート料金に加え、髪の状態を補強するための特別な処理剤(トリートメント)の使用や、施術の難易度が上がるための「ハイダメージ料金」が追加されることが一般的です。
Q. 施術時間はどれくらいかかりますか?
A. 通常より長くかかる傾向があります。 薬剤を慎重に塗布したり、アイロンを低温でじっくり通したりと、全工程を通常より丁寧に行う必要があるため、 4時間~5時間以上 かかる場合もあります。
Q. もし失敗(ビビり毛)になったら治せますか?
A. いいえ、一度ビビり毛になった髪は「完治」しません。 対処法は、サロントリートメントで一時的に質感を改善するか、ダメージ部分を「カットする」しかありません。だからこそ、施術を受けるかどうかの「最初の診断」が最も重要なのです。